第9巡回控訴裁判所は1 - 軍裏@ふたば保管庫

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米巡回裁判所、米海軍に対して低周波ソナーの使用許可を取り消し・低周波ソナーの使用は環境関連法に違反

第9巡回控訴裁判所は15日、環境保護団体側の訴えを認め、低周波ソナーの使用は環境保護関連法規に違反しているとして米海軍に対して訓練時における低周波ソナーの使用許可の取り消す決定を下した。

米海軍は2012年にNational Marine Fisheries Service (NMFS)から、海洋における低周波ソナーの使用許可を得ていたが、低周波ソナーの使用は、クジラやイルカなどの生態に深刻な悪影響を及ぼすとして、NATURAL RESOURCES DEFENSE COUNCIL, INC、HUMANE SOCIETY OF THE UNITED STATES、CETACEAN SOCIETY INTERNATIONAL、そして、OCEANFUTURESSOCIETYなどの環境保護団体が低周波ソナーの使用は環境保護関連法規に違反だとして巡回裁判所に提訴をしていたものとなる。

低周波ソナーは潜水艦哨戒船から海中ブイを投棄し、数百フィートの海中で合計18個のスピーカーを使って215dbの音波パルスを60秒間隔で発信することで海中に潜む敵国の潜水艦を探知するというものとなる。

しかし、この方式で海中で音波パルスを発信した場合、同じ波長の音波を使って水中で行動を行っているクジラやイルカなどの聴力器官を破壊することでこれらの海洋ほ乳類に生態に深刻な悪影響を及ぼすことが以前から知られていた。

2005年にはノースカロライナ州の沖合で北米海軍が低周波ソナーを使った海洋訓練を実施した直後に、合計34頭のクジラが浜辺に打ち上げられるという事故も生じていた。

そのため、NMFSが米海軍の要請を受けて海洋での低周波ソナーの使用許可を出した際には、海岸から14マイル以内で180db以上の音波の使用はしないという条件を課していた。

今回、巡回裁判所は、NMFSが2012年に指定した許可条件は、海洋ほ乳類の生態を保護するには不十分であり、NMFSによる許可は、Marine Mammal Protection Act (MMPA)違反と認定した。

http://business.newsln.jp/news/201607200138580000.html