発電@ふたば保管庫 [戻る]
――生前、お父さんは野菜の有機栽培に熱心だったそうですね。 「環境のこと、よく考える人でした。寒キャベツをつくり始めたのも、冬なら1回も消毒やんねくたって虫がつかねえからです。雪の下で成長して、味もかなり甘くなる。地元の学校は全部うぢのキャベツを給食に使ってました。本当に安全でおいしいものを子どもらに食わせられる、って喜んでた。学校に呼ばれて、食の教育でしゃべったこともあんだ。そういうのが誇りだったの」 「国から野菜の出荷停止の連絡が届いた翌朝、首をつりました。収穫前のキャベツ7500個がダメになった。畑も汚された。これから先、どうやって生きてくっぺ、と思い詰めたんでしょう」 ――この件は原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)の仲介で和解し、東電も事故との因果関係を認めたんですね。 「おやじの無念を晴らしてえ、無駄死にさせたくねえと思って訴えました。ようやく和解して、賠償も出た。やっと東電も線香上げに来てくれる、謝罪してくれると思ってたんだ。だけど違った。届いたのはファクスでした」 |
――除染は進んでいますか。 「田んぼは、やりました。大型のトラクターで40センチぐらい耕し、ゼオライトをまいて、また耕す。その粒に土の放射能が吸着する、それが除染だ、つうから」 「だけど、おがしいっしょ。稲は放射能、吸わねくなるかもしんねえよ。でも土にある絶対量は変わってねえんだから。汚染された土の上で、俺たち毎日、朝から晩まで働いてんだよ。将来どうなんのかな、いつか影響出んじゃねえかなって不安だらけだもん」 「国との交渉のときも、ひな壇に座ってる農水省の人に向かって何度も言いました。あんたら除染の『除』って、どういう漢字書くか、わがってんのかって。たーだ混ぜただけで、なんで除染になんのって。したら、みんな下向いて書類見てるんだ。その通りだって、思ってんじゃねえの」 |
――汚染された表土を、はぎ取れないものですか。 「薄くはぎとれんなら、まだいがったの。だけど事故の翌月に、耕していいっていう県の指示があったんだから。俺も半信半疑だったんだけど、みんな耕したんだ。あそこで耕さねきゃよかったの。1年は作物つくんな、補償は出すって言えば、いがったんだ。おっきな分かれ道だったんだ」 「機械で、はぎとんのは簡単です。だけど40センチも土とっちゃったら、今度はろくな作物できねえから。ふかふかのいい土、1センチつくんのに何十年もかかんだよ」 「8代目の俺の代で、田んぼを荒らすわけにいがねから続けてんだ。やんねで、ぶん投げとけば、すぐに荒れ地になる。周りにも迷惑がかかる。それに、つくんねきゃあ賠償も出ねえし、収入もねえもん。生活できねえ」 |
>「田んぼは、やりました。大型のトラクターで40センチぐらい耕し、ゼオライトをまいて、また耕す。その粒に土の放射能が吸着する、それが除染だ、つうから」 除染の現実がこれだしな |
京都に逃げた家族に3千万円出たんだからこのおっさんには3億くらい出るべきだな |
全く恥ずかしいレベルの事後収拾だな さっさと全株式減資して賠償金捻り出せっての |
サザンの東京ビクトリーの3番の歌詞は福島の事を 歌っているのですよね。この歌をカラオケで歌わな くなってしまったー悲しくなるからね。 |