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「法の番人」などと呼ばれた内閣法制局長官は文字通り、政府の中、政府側の人間である。一義的には政権が下した判断の下で、行使を認めない論拠を語ってきたのだろう。 その答弁の積み重ねが、憲法解釈に重みを与え、変えてはならないものになったという見方もある。だが、それを認めてしまえば、政権を構成する政党、政治家の責任放棄につながりかねない。 皮肉なことに、内閣法制局長官の答弁禁止という方向性を打ち出したのは、自民党ではなく民主党代表も務めた小沢一郎氏らだ。 答弁禁止の法制化は見送られたが、民主党は政権当時、法令解釈担当相を置いた。担当相を務めた民主党の枝野幸男幹事長は、内閣法制局長官は政治家が務めるべきだというのが持論だという。 過去の法制局見解をひもとき、OBに語らせることは、憲法解釈の一考察にはなっても、真に日本の安全を守り抜く議論の主眼ではない。 http://www.sankei.com/column/news/150630/clm1506300010-n1.html |