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「伝説の騎手」前田長吉の遺品発見 八戸の生家で20点以上

2015/1/3 21:10 日本経済新聞

 戦前に史上最年少のダービージョッキーとなり、戦後シベリア抑留中に死亡した前田長吉(1923〜46年)の遺品が、青森県八戸市の生家から続々と見つかっている。華々しい実績と不明点の多さから「伝説の騎手」と呼ばれた前田を知る手掛かりとなりそうだ。

 日本中央競馬会(JRA)によると、前田は43年6月、名馬クリフジ=11戦11勝=で現在の日本ダービーを制覇。20歳3カ月での優勝は今も破られていない最年少記録だ。

 遺族らによると、前田は旧是川村(現八戸市)生まれ。44年秋ごろ出征、旧満州(現中国東北部)で従軍したとみられ、46年2月、旧ソ連による抑留先のシベリアの収容所で死亡。23歳だった。 

 前田が活躍したのはJRAの設立前で、戦中戦後の混乱も重なり資料は乏しい。遺族があらためて生家を整理したところ、徴兵検査の結果通知や直筆の手紙など20点以上の遺品が見つかった。

 検査結果通知はダービーを勝った翌7月のもので、体格上の理由などから徴兵の一時猶予が認められる「丙種」判定だった。このため現役を続けることができ、同年秋のオークス、菊花賞制覇につながったようだ。

 遺品の「体力手帳」によると、前田は21歳時で身長147.7センチ、体重は44.5キロ。前田の兄の孫に当たる貞直さん(63)は「当時にしてもかなり小柄。一度は出征を免れ、結果として騎手生命が延びたのではないか」と話している。〔共同〕