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政府の経済対策は統一地方選へ「地域重視」、GDP0.7%押し上げ

[東京 27日 ロイター] - 政府は27日、景気の下支えに向けた3.5兆円の経済対策を閣議決定した。地方自治体の状況に応じて柔軟に活用できる交付金を創設するなどし、国内総生産(GDP、実質)を0.7%程度増やす狙い。来春の統一地方選をにらみ、地域経済を下支えする姿を鮮明にする。

経済対策は、1)経済状況を踏まえた生活者・事業者支援、2)地方が直面する構造的な課題への実効ある取り組み、3)災害復旧や復興の加速化――を重点項目に掲げ、国費として総額3.5兆円を充てる。

生活者・事業者支援に1.2兆円、地方活性化に0.6兆円をそれぞれ計上し、安倍晋三首相が最重要課題とするアベノミクスの推進に全力を挙げる。一方、災害復旧関連として復興特会繰り入れ分を含め1.7兆円を計上し、東日本大震災からの復興加速も目指す。

経済対策の柱として新設する地方自治体向けの2つの交付金は、総額4200億円となる見通しだ。商品券の発行など「地域消費喚起・生活支援型」に2500億円、事業や雇用を創出するなどして活性化を促す「地方創生先行型」に1700億円を充てる。

交付金のうち消費喚起型では対象事業としてプレミアム付き商品券や、ふるさと名物商品券・旅行券、低所得者向け灯油購入助成などの5項目を想定。地方創生型では、自治体がまとめる「地方版総合戦略」に基づく事業や、地方へ転居して就業する「UIJターン」、少子化対策など7項目が念頭にあるとみられる。

政府が経済対策を決めたのは、今年4月の消費増税や円安が家計や中小企業に悪影響を及ぼしている現状に、早急に対処する必要があるとの判断からだ。GDPは、消費税を8%に引き上げた直後の4―6月期にマイナス6.7%(年率)に陥った。プラス成長が見込まれた7―9月期もマイナス1.9%と、景気回復の足取りはきわめて鈍い。

政府は、対策で実質GDPを0.7%押し上げられるとみており、速やかな実行に移すため、裏付けとなる14年度補正予算案の早期成立を目指す。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0K505X20141227