■国際司法裁判所を提 - ニュース表@ふたば保管庫

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ついに出た!これが尖閣の安倍ドクトリン【安倍首相訪欧】

■国際司法裁判所を提案
 日本の木原稔(みのる)防衛大臣政務官が2日、ロンドンにあるシンクタンク、国際戦略研究所(IISS)で講演し、質疑応答の中で沖縄・尖閣諸島をめぐって、「私の個人的な考えも入っているが」と断った上で、「本気で解決する時期が来れば、国際司法裁判所(ICJ)というものがある」と語った。

会場には中国のテレビ局も取材に来ており、木原政務官も承知の上での発言だった。「日本政府の立場とは異なる」(外交筋)ものの、木原政務官は世界中のメディアが集まる国際都市ロンドンから、「法の支配」と「国際秩序」を順守する日本の立場を明確に発信した。

木原政務官は「個人的な考え」と言ったが、これはどうみても、衆人環視の中、安倍晋三首相から中国の習近平国家主席に送られたメッセージと受け止めざるを得ない。「国際司法裁判所での解決」については谷内正太郎・内閣官房国家安全保障局長が就任前に言及したことがある。

しかし、外務省の公式見解は「領土問題は存在しないというのが日本の立場。国際司法裁判所での解決を日本側から提案することはあり得ない」というものだ。

  民主党政権下、玄葉光一郎外相(当時)が2012年11月、米紙ニューヨーク・タイムズへの寄稿で「どうして日本は国際司法裁判所に提訴しないのかと質問されるが、日本は国際法に基づき尖閣諸島を有効支配している。その疑問は領有権を主張する中国に向けられるべきだ」と説明している。

「中国はどうして国際司法裁判所の管轄権を受け入れるいかなる兆候も示さないのか。どうして中国は国際司法裁判所に提訴しないのか」と玄葉外相は指摘した。

■日本は国際秩序を守る国だ
 これに対して、木原政務官の発言は、中国に「国際司法裁判所での解決」を呼びかけているように聞こえた。正確を期すため、その部分を起こしてみよう。

質問したのは元中国外交官でIISS中国・国際関係コンサルティング上級研究員を務めるWenguang Shao氏だ。こんなところにも人材と資金を投入する中国外交の懐の深さがうかがえる。Shao氏の質問は洗練され、非常に計算されていた。

  問い「トウ小平は領土問題を棚上げした。尖閣危機を起こしたのは中国ではない。日本政府には別のやり方があったと思うか。危機から学ぶ教訓は何か」

木原政務官「尖閣における日本の立場は領土問題ではないという立場だ。しかしながら、近年、天然ガスなど日本の領海または接続水域付近に中国のあらゆる船が頻繁に来るようになった。中国の防空識別圏(ADIZ)の設定など近年になって尖閣周辺にさまざまな問題が起きている」

「日本から仕掛けた問題ではないと考えている。領土問題を含めた歴史問題というのはおそらく双方の国でどれだけ話し合っても並行線をたどることが予想される。だからトウ小平はずーっと並行線のままで行きましょうとおそらく言ったのだろう」

「しかし、もしそれを解決しなければいけないという時期がやってきた場合には、これは決して戦争による解決であってはならないと思う。私の個人的な考えも入っているが、どうやって解決するかとなると、一つの方法として、私のアイデアだが、国際司法裁判所というものがあると思う」

  「オランダのハーグにある国際司法裁判所で先般、クジラの問題で、残念な結果になったが、南極海において日本は(調査)捕鯨ができなくなった。日本はクジラを食べる文化があるが、国際司法裁判所で決まった判決だから守る」

「なぜなら日本は法の支配が行き届いており、そして国際秩序を守る国だからだ。だから領土問題も国際司法裁判所に提訴するという方法がある。しかし、通常の裁判所と違って、原告も被告も両方が承認しなければ訴訟は始まらない」

「本気で解決をするという時期が来れば、国際司法裁判所ということも考えられるという私のアイデアを紹介した。中国がそれに応えるかどうかはわからない」

  尖閣問題をめぐるシナリオは大きく分けて3つある。(1)中国が不法占拠を強行し、紛争に発展(2)棚上げ状態に戻す(3)天然資源の共同管理や国際司法裁判所などで解決――である。

(1)のシナリオはオバマ米大統領が「尖閣防衛義務」を明言したことでなくなった。中国は米国との軍事衝突は考えていない。

中国の立場は、とりあえず(2)の状態に戻して、日本への揺さぶりを続ける。これに対して、日本は(3)の「法の支配」による解決を非公式に中国に投げかけた形になった。(続く)

http://bylines.news.yahoo.co.jp/kimuramasato/20140502-00035005/

  中国が提訴する時は確実に勝てると踏んだ時だけだな