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「内輪ネタ」「誤用」上等ggrks! ネット用語の”歴史&社会的”基礎知識

――ツイッターやLINEなどの普及によって、いまやインターネット上に限らず、日常会話にまで登場し始めたたくさんの”ネット用語”。いまやテレビで特集されるほどの影響力を持つ、そんな言葉たちの誕生背景から成長、派生までを徹底的に検証する。

 昨年12月、日本を代表する辞書のひとつである『三省堂国語辞典 第7版』に、「インターネットで(あざ)笑うことをあらわす文字」という用法で「w」が追加され、例として「まさかwww」が取り上げられたことがニュースになった。「ついに我らのネット用語が辞書に!」と喜ぶ人間がいれば、逆に「こんなに乱れた日本語が辞書に!」と怒る人間もいたことだろう。

「w」が追加された背景には、スマートフォンが普及したことで、終始ネットを介したテキストによるコミュニケーションが日常化し、”ネット用語”と”公用語”の境目がどんどん曖昧になってきたこともひとつの要因であるといえる。

  とはいえ、意識せずに使っているからこそ、例えば、本来、笑うことをあらわす文字だった「(笑)」が、どうして「w」へと変化したのか、その理由を知らない人も多いに違いない。そこで、今号の特集においては不可欠とも思われる、日本のネット用語のルーツと、その現在について考えてみるとしよう。

「いわゆる”ネット用語”は、パソコン通信の時代からあります。例えば”NTT”のことを”みかか”と書いたりだとか。由来は、キーボードの配列を見てもらえばわかりますよね」

 日本のネットの歴史についてまとめた『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』(翔泳社)の著者で、ネットワーカーのばるぼら氏は、日本のネット用語の誕生は、ネットの利用者がまだ小さいコミュニティを形成していた80年代後半に遡ると語る。

  「ネットに限らず、家族でも部活でも、何か特定のコミュニティがあれば、その中だけで通じる共通言語ができるのは当然のこと。あるコミュニティの内部でしか通用しない共通言語を使うことによって、知っている者同士という仲間意識や、そのコミュニティに対する帰属意識が生まれる。ネットに特性があるとしたらネットは広いので、その分、”内輪意識を高めたい”欲望が出やすいとは思います」(ばるぼら氏)

 やがて、95年にWindows 95がヒット。”インターネット”が「新語・流行語大賞」に選出されたことに象徴されるように、その頃からネットは日本でも飛躍的に普及していく。そして、「今ネット用語といわれるものの多くは、99年にオープンした2ちゃんねるを通して量産され、広まっていったといえるでしょう」と語るのが、情報環境研究者で、日本のインターネットの状況について論じた『アーキテクチャの生態系』(NTT出版)などの著書で知られる濱野智史氏だ。説明するまでもないが、2ちゃんねるは日本最大の匿名掲示板である。

  「いわゆる2ちゃん用語は、2ちゃんねるのシステムと歴史に起因しています。ただし、2ちゃん用語だと思われがちですが、もともとは別のものに起因した用語もあって、例えば、『w』の誕生には、チャットやネトゲ(ネットゲーム)のような、リアルタイムで会話をするために素早くタイピングしなければいけない環境の影響が大きかったと思います。『(ry』や『おk』と言った略語やタイポ(打ち間違い)系のネット用語も、そのカテゴリに入るといえるでしょう。そもそも2ちゃんは掲示板であり、ユーザーがそれぞれのタイミングで書き込むこともあり、本来はwと略す必然性がないので、当初は『(藁)』や『(ワラ』だったり、あえて面倒な変換をしていました。そして、06年に登場したニコニコ動画のスクロール式コメントの機能によって、『wwwwww』と連打をする衝動が誘発され、そのwが連なる見た目が草が生えているように見えたことから”笑う=草が生える”という表現が広まったと思います」

 では、2ちゃんが生んだネット用語、あるいは、コミュニティのパターンには、どんなものがあるのだろう?

  「2ちゃんがスタートした当初は、今よりも”アングラ”なノリでした。それが、04年の『電車男』のヒットで一般的になるまでを初期とするのならば、当時盛り上がっていたのが、例えば”ニュース速報板”でした。その名の通り、ニュースを扱う板ですが、そこから出てきたもののひとつが、今に続く”嫌韓”の流れです」(濱野氏)

 やはり、「新語・流行語大賞」を例に出すと、昨年度に「ヘイトスピーチ」という言葉が選出されたのは、ネットで嫌韓を煽っていた、いわゆる”ネット右翼”によるデモが、世間で問題視されたことが理由だった。しかし、濱野氏は、嫌韓の発生にも、イデオロギー以上に、2ちゃん特有のシステムがかかわっているのではないかと考察する。

>進め以下略

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