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ヨナ封印！阪神・呉「開幕優先」深夜のＴＶ応援控え調整に専念

　阪神春季キャンプ（６日、沖縄）阪神の新外国人、呉昇桓（オ・スンファン）投手（３１）＝前韓国サムスン＝は６日、この日から競技が始まったソチ五輪のテレビ観戦を控える考えを明かした。フィギュアスケートの金妍児（キム・ヨナ、２３）＝韓国＝のファンであることを明かしながらも、深夜のテレビ応援を我慢して自身の調整に専念する。

　つい見入ってしまう美しい演技にも、豪快なパフォーマンスにも目をつぶる。キャンプ初の休日を満喫した呉昇桓は固く決意した。ソチ五輪は見ません。その目が見据えるのは、自身の新しい挑戦だけだった。

　「（五輪は）いつもはテレビで見るし、応援もします。でも、それを優先しようと思ったことはない。（自分の）開幕の方が優先です」

　いよいよ競技が始まった冬の祭典。同じアスリートとして、行方が気になるところだが、新天地での戦いを控える右腕は迷わず言い切った。

　「五輪選手も自分の準備を最優先にすることで五輪に出場しているから。自分もそうします」

　中でも、フィギュアスケート女子の金妍児は大人気。母国では「国民の妹」と呼ばれ、美しさと迫力を兼ねそろえたヒロインだ。応援したいのが本音だが…。

　「ファンです。韓国人の中でもすごく有名な選手だし、とても演技が上手。テレビで中継していたら普段は見ます」

　思わず照れ笑いも浮かべた。金妍児は数年前にサムスンの試合で始球式を行ったという。会話こそなかったが、間近でオーラを見せつけられた大スター。興味は尽きないが、同競技の開催は日本時間深夜、２０、２１日の午前０時から。テレビ観戦をしていたら翌日の練習に影響を及ぼすのは明らかだ。

　この日は読谷村内の宿舎で休養に努めた。７日には初めてブルペンでの投球を行う予定。五輪の盛り上がりと同時に背番号「２２」の練習も本格化する。

　「少しずつ球数も増やして、試合に向けて作っていきます」

　すべて順調だからこそ、ペースを乱すわけにはいかない。日本での金メダル獲得＝優勝のため、虎の守護神は誘惑もシャットアウトする。