ただ、日本の場合、負債も多いが資産も多い。元大蔵官僚で東北福祉大特任教授の宮本一三氏の試算では、600兆円超の資産を差し引いた実質的な赤字(純債務)は約460兆円だという。 国の借金額についても「1000兆円は実態より過大で、為替介入に利用される借入金などを除いた正味の借金は500兆〜600兆円程度」(宮本氏)とみている。 日本は対外債権大国でもある。日本が保有する海外資産から、外国人が保有する日本の国債や株などの負債を差し引いた対外純資産負債残高で、資産超過額は昨年末時点で296兆円と前年から12%増加、22年連続で世界最大だ。 また、家計が保有する金融資産残高も1590兆円に達している。 一方の韓国はかなり事情が異なる。韓国銀行のデータでは、対外純資産負債残高は94年以降、負債が超過する状態が続いており、昨年末時点の負債超過額は1030億ドル(約10兆円)に達している。家計の負債も深刻だ。こちらも増加が止まらず、今年6月末時点で980兆ウォン(約90兆円)にのぼる |